【レビュー】ポーランド軍 ポンチョテント

市販品のキャンプギアでは飽き足らず、ついに軍モノにまで手を出しはじめた。
薪ストーブがインストールできて、できるだけコンパクトなテントが欲しくてポーランド軍のポンチョテントに行き着いた。なんでコンパクトな薪ストーブがインストールできるテントが欲しかったのかというと、サーカスTCはデカすぎて撤収がダルいし帰宅後乾燥させることもできないから。賃貸住みの辛いところ…
パンダTCでもいいけど、男っぽいギアが欲しかったので軍モノから選定。
米軍などのパップテントとも迷ったが、ファスナー化しないと使いにくそうだったので、ノーマルでもそれなりに使いやすそうで、比較的入手しやすいポーランド軍に入隊することにした。
ちなみに最近はバンドックなどから軍幕オマージュっぽいデザインのパップテントやワンポールテントが発売されている。軍モノにこだわりがなければそれらのテントの方が使い勝手はいい。

レビュー

Amazonでデッドストック品を購入したので、汚れや傷み、色落ちはほぼない。匂いもほとんどしない。
想像通りのアーミーグリーンで、生地も厚めで丈夫そう。

ちゃんとタグも付いていて、本物の軍払い下げ品だとわかる。(なんて書いてあるのかあんまりわからないが)
タグを見ると、このポンチョのサイズや製造年月が記載されている。もう30年以上も前に作られたもののようだ。

2つのポンチョで1つのテントになるわけだが、製造年月はそれぞれ異なっていた。これはショップがポンチョの在庫を適当に2つセットにして発送しているからだろう。製造年月で仕様に違いは無いが、揃えたい人はミリタリーショップで実物を見て購入した方がよい。

ちなみにポンチョに押してあるスタンプにもサイズと製造年月が書いてある。

早速設営に入る。
まずは2枚のポンチョをボタンで留め合体し、1枚にする。ボタンが硬く、冬だと指がかじかんでなかなか留められない。このボタン留め作業が1番時間がかかるので、コンパクトに仕舞わなくていい場合はボタンを留めたまま収納した方がよい。
ひとつのボタンに2枚の生地を留めることになる。言葉にすると意味不明かもしれないが、実物を見れば直感で理解できるはず。

合体したポンチョの裏表どちらをテントの外側にするかは好きに選べばいい気がする。どっちを外側にしても大した性能の違いは無いと思う。どちらかといえばスタンプが押してある面(ひらひらがある面)をテント内側にする方がメジャーらしい。

付属のポールは6本継ぎ合わせると140cmになるタイプだった。非常に軽くコンパクトになるが、噛み合わせが緩いためちょっと使いにくい。

ペグも付属されているものを購入したが、針金みたいな貧弱なヤツなので、ソリステを使うことにした。

またペグを打ち付けるハトメ部分には15センチ程度に切ったパラコードを輪っかにしたものを取り付けて設営した。

合計8箇所ペグダウンをしたら中に入ってポールを立ち上げる。基本的な設営手順は普通のティピーテントと変わらない。
露に濡れると生地が縮むので若干緩めに張るのがポイント。(朝起きたら生地が縮んでボタンが外せなくてなかなか出れないなんてこともある…)

ポンチョとして使用するときに腕を通す部分が空いているので、そこから薪ストーブの煙突が出せる。当たり前だが煙突ガード等を使用しないとテントが燃えるので注意。

テント内の幅はサイズ2だと、ギリギリローコットが入るくらい。最大でも2人までしか入れないと思う。ローコットでもサイズによっては入らないかも。これならギリ入った。

あまり広くはないのでたくさんの荷物をテントの中に入れることはできない。
僕のG-stove(これ)ならコットも入れて使用できた。狭くて荷物はあまり入らない。これより大きいサイズのストーブだと、幕にストーブが当たって火事になってしまう。

なるべく広いのが良いなら、あまり出回っておらず高いがサイズ3のポンチョをオススメする。
サイズ1じゃもっと狭いはずなので、オススメしない。

ちなみに、ポンチョとして着用してみると完全にヤバいヤツになる。キャンプ場でこれ着てるヤツがいたら絶対に近づかない。

東ドイツ軍のポンチョと連結することもできなくはないが、ボタンの間隔が異なるため工夫が必要だし、隙間だらけになる。
僕は無理やり連結したら、ポーランド軍のボタン穴が裂けてしまった。(縫い直したけど)
広めのパップテントっぽくなるので使えないことはない。

初めて試し張りに行ったら、全く同じポンチョテント使ってる人がいた。最近軍幕流行ってるとはいえ、そんなにいないだろとか思ってたが…
じゅんいちダビッドソンもポーランド軍幕使ってるらしいのでその影響かもしれない。

撥水加工について
コットン100%だけど、多少の雨なら防げるものの、やはり降り続く雨では染みてきてとてもじゃないが一夜を過ごすことはできない。
幕にグリーンランドワックスを塗りたくってやることで見違えるほどの撥水性を持たせることができる。
市販のグリーンランドワックスを使ってもいいし、安く抑えたいなら蜜蝋とパラフィンワックスを1対1の重量で溶かし混ぜて固めた自作グリーンランドワックスを使っても良い。
作業手順は至ってシンプル。グリーンランドワックスをひたすら幕に擦り付けてから、ドライヤーかヒートガンで溶かして生地に染み込ませるだけ。
文章にするととても簡単だがテント1組加工するのに数時間は覚悟しておきたい。
またドライヤーだと作業効率が悪いのでヒートガンで溶かすのがオススメ。

撥水加工後は明らかに水を弾くようになるし、泥汚れが付いてもササっと拭くだけで綺麗になる。
朝露に濡れてもバサバサやって水滴を落としておけば比較的早く乾く。

基本情報

購入価格:17000円(チェコ軍ダブルバッグ付き)
購入場所:Amazon

評価

所有欲:5点/5点満点
男のロマンが詰まってる。
文句なしに所有欲を満たしてくれる。

価格:3点/5点満点
コットン製のテントと考えてもまあ普通なお値段。古い物なので、今のうちに買っておかないとプレミア価格になってしまうかも??

性能:3点/5点満点
軍幕はロマンなので使い勝手を気にしたら負けだが、思ったより使いやすい。2枚に分割できるので畳みやすかったり、帰宅後干しやすいのはかなりのメリット。薪ストーブの煙突を出しやすいのも良い。
ボタンが硬すぎて留めにくいのが最大の欠点。

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